雑記:031 アゾン製 なのはさんゲット


 セイバー同様に欲しかったなのはさんが手に入ったわけなんで、レビューにでも。
ただ今回は、結論から言うと「これはひどい」。




 またヤフーに無駄金を払うこともなくぎりぎり5千円未満で落札できたわけで、
中古品とは言えほとんど使用感? もなく付属パーツに関しては開封もしてない良品だった。
それはともかく、前にも書いたが俺はPVCヘッドには全く興味がないわけだから、
入手したあかつきには一番似合いそうなあやのに衣装を着せようと常々企んでいたわけよ。
余ったボディは他に回せばいい、要するに衣装と新品ボディを買ったようなもんである。

 と、思っていたわけなんだよ。
だから届いたら遊んでみることもなく、速攻でなのはさんを脱がせたよ。
なのはさんの首がグラついてるとか、布地が市販の普通なサテン地だったとか、
気になる点は多少あったよ。

でも、それ以上に大問題がその先にあったわけだった――、




 色移り、なんてレベルじゃない。
完全な塗料移りを起こしている。

 画像の通り、脇下と首の前後、部分的にこすれてか他にも数点あちこち。
と、言うのも、なのはさんの衣装で再現されている青やグレーのラインは塗装されたもの。
リボンテープじゃないどころか、昔にタカラ製などで使われていた布地塗装ですらない。
べったりとした、おそらく水性であろう塗料を直接塗られているようだ。

 で、それが縫いしろのところまであって、ろくに裏地もないからソフビに直接当たってるわけ。
少しこすれただけでも、塗装がソフビにこすり付けられていくことになる。

 一言、これはひどい。

 昔の安物キャラドールならいざ知らず、最近の1万2万するシリーズでこれはないだろう。
せめて使う塗料の種類とか、塗装がソフビに直撃しないような処理があってもよくね?
中古を格安で買った俺はともかくさ、普通に定価で買った人はかわいそうな気がする。
「わーい、なのはさんだー、脱がしちゃえー、・・・うげぇぇっ!?」という事態が予想される。

 しかし、ググってもそれらしきレビューは見当たらない。
それどころか、普通にぐいぐい動かして「コレは良いものだ」という意見が多いように見える。
なぜだ? 普通に考えてこれはクレーム殺到しそうなほどの問題点だと思うんだが…。

 そう疑問に思った俺は、あらためてなのはさんの箱を見てみた。
するとそこにはこう書いてある。


 ハイブリッド・アクティブ ”フィギュア”


 …あ、つまりそういうことか。
このなのはさんは、ドールではなく、あくまでもフィギュア。
ドールと共通のオビツボディと、似たような構造の衣装を着ているだけであって元々が別物。
だから衣装が普通のサテンだろうが、衣装に塗装してようが、塗装が見えない内部に移ろうが、
そんなことは問題としておらず、大多数の購入者もそのように理解している、ということか。
だったらSBH使わずにノーマルボディ使えばいいじゃねーか、というのは野暮か?

 ともかく、そういうことなら納得できる。
所詮はフィギュアなのだから、衣装もフィギュアの1パーツとして見なければならない。
だったらまずやることは、アゾンにクレームをいれることではなく、色移り対策をすること。
どうやらこの塗装は発売から数年経った今でも完全に乾燥しきっているとは言えず、
ソフビと接触すればいまだに色移りを起こす状態であるらしい。

 また、逆にありがたいことであるが、洗濯して落ちるような塗装でもない。
布地自体に色移りを起こすことはないっぽいので、塗装を無理に落とさなくてもいいだろう。
裏地を作るというのは面倒なので、インナーの下にさらにインナー(下着)を着せればいい。
首まわりにも縫いしろ部分があるデザインなので、タートルネックにした方が良いだろう。

 ということで、あやのに着せるべく下着を作ってはみたんだが――、
どうもこのバリアジャケットのインナーはボディぎりぎりにデザインされているらしく、
首や肩に余計な厚みがあると着せることができない。
胸まわりはM胸なのはさんに比べてS胸あやのだから余裕あるんだが、後ろ止め衣装の限界か。



 その後、何種類か下着を試してみたものの、一定の厚みがあると着せられない。
かなり薄い生地、おそらく裏地生地ぐらいの薄さならどうにかなると思うが、手持ちにはない。
しょうがないので、包帯でとりあえずボディーが汚れない程度に保護することに。
この包帯もゆるく巻くと厚みで着せられなかったから、大分伸ばして薄くしてる。
なんとも、面倒な衣装だこって。

 とかく、これでソフビへの色移りを気にすることなく着せることができる。
本格的に着せるとなると包帯はあれなんで、今後ちゃんとした下着も用意しようか。
着せた様子は色々にて載せたんで、そっちを参照のこと。

 以下はそれ以外の点で気になったことについて。



 袖先はプラ製で再現されているので、接着はベルクロ(マジックテープ)になっている。
このへんはセイバーの篭手(ガントレット)と似たような構造で処理したわけか。

 洗濯するときはこういうパーツを外すかと思うが、外すと袖先に残るのがくっつく方なので、
そのまま別の衣装と一緒に洗うとニットなどを傷つけることになるから要注意。
外さずにおくのが楽だが、もし外すならニットか何かの細かいはぎれででも保護した方が良い。

 てゆーか、この部分はさておき、どうもアゾン製衣装はベルクロの付け方がおかしい。
セイバーでもそうだったが、くっつく方が衣装を重ねる方に付ける設計になっているから、
スカートやワンピースなどを着せる時は、パンツやニットシャツなどにダメージを与えやすい。
知識としてベルクロの取り扱いを知らないと、すぐにパンツにくっついてしまうだろう。
事実、今回のこのなのはさんは中古であるが、パンツの後がダメージ受けていた。
前の所有者が着脱させる時にでも引っ掛けてしまったのだろう、どうみても設計ミスだ。



 ミスという点では、靴に関してもあきらかな設計ミスがある。
どうも左右で靴の入り口あたりの幅というかサイズに違いがあり、左は簡単に脱ぎ履きできるが、
右足の方は履かせることは強引にできても、脱がすことが普通には無理。

 だったらどうするかと言えば、なのはさんから脱がす時点でもやったが、暖めるしかない。
素材はソフビだから、ドラヤーでも使ってやれば柔らかくなるから、そのうちに脱がせる。
というより、ここまでしないと柔軟性がないぐらい、ソフビというには硬すぎるソフビなわけだ。
昔のガレージキットで使用されていたような、そんな感じのソフビ。
この点でも、脱がすことを前提としていない「あくまでもフィギュア」であるらしい。

 アゾンは元々アパレルメーカーで、生地も色移りしにくいと言われてきたようだが、
どうもキャラクター関係になると問題点が出てしまうんじゃないかと。
なのはさんはフィギュアだからと言い訳できても、確かセイバーはドールと明記してたしな。

 型遅れのアゾン製品ばかりを見てきたから何ともいえないが、
だったらこれ以降の新しいやつでは改善されていてほしい点ではある。



 基本的なデザインが似ているので並べてみたが、衣装という点ではボークス方が勝っているな。

 ドール用か、フィギュア用か、という前提の違いはあるんだろうが、
かたやガレキメーカーの作ったドール衣装、かたやドール服メーカーの作ったフィギュア衣装。
人形者として見れば、メーカー云々は問題ではなく、あくまでもドール用の方が良いわ、やっぱ。

 …なのはさん衣装自体は気に入っているから、どうにか色々処理するけどな。
(2011/04/09)
     
1/6ドール 「偽装の多いカフェ」

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